9月の学会とCBCチャントのこと

ホンマ、恥ずかしいくらい久しぶりで、これを見てくれる人がいるのかどうかも不安です。

 

今年の9月、日本音楽療法学会、学術大会が岐阜であって、実行委員として活動してます。今年の学会は多様性、をテーマに掲げたこともあって、学会の会員だけじゃなくて、いろんな人に来てもらいたい、その努力の一つとして、会員じゃない人を対象に、2000円でゲスト会員になれる、そして、メインの基調講演とこれに続く、即興ミニライブは無料で見られるようにしてあります。詳しくはhttps://www.k-gakkai.jp/jmta23/index.html で、まずイベント全体の様子を眺めて、それから「会員登録」というバナーをクリックしてください。そうすると、一般の会員向けの案内があって(結構皆さん高いお金緒払うんです)、その下の方にゲスト会員や無料参加の説明があります。ごらんの上、参加の検討お願いします。

そのメインの基調講演は音楽家の大友良英さんをお招きしていて、しかもお話の後の即興ミニライブでは、即興演奏家の新倉タケオさんと大友さんのスリリングな即興が披露されます。

もう一つ忘れtならないのはわが「エール」のオンステージです。この即興ミニライブのオープニングを私たちエールがやることになってます。ただだけどただものじゃない、という素晴らしいプログラムですので、岐阜長良川国際会議場に是非お運びください。

 

 

もう一つです。僕が音楽療法士としてCBCの取材を受け、チャントで7月26日(水)午後6時過ぎ頃からオンエアになります。内容は僕へのインタビューもあるんですけど、何より、7月16日にあった「ライブスペース勢の!」をしっかり取材してもらったので、その様子がテレビで見てもらえます。

どれくらい、どんなふうにテレビで流れるのか、良く分からないので、うまいこと伝わるのかどうか不安ですけど、ちょっと期待もあります。   是非ご覧くださいネ。

 

 

 

即興シーンを振り返る

 大友良英さんの岩波新書「学校で教えてくれない音楽」に触発され、自分の即興活動をいろいろと振り返っています。面白いことがいっぱいありました。

グループの場合、やりながら約束事を作って、それを確認しながら音楽に変化をつけていく大友さんの手法は、自分なりにも近いことをやろうとしていたことも蘇ってきました。

 

 今回はまず、2010年の嬉野ふるさと会館で行われた「音楽療法フェスティバル」の太鼓とピアノの即興シーンを公開しました。https://youtu.be/QFKVnIFQfvA

 

 深いどころか、浅い考えもなく、ただただ、「こういけば、ああくるか」というやりとりを面白がっていただけなんですけど、実は、その時までの自分というものが、出てくるんだということを実感できます。ない袖は振れないし・・・。

 

 

 動画を見て、一緒に面白がってもらえれば、嬉しい限りですけど。

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大友良英さんの本を読みました

 1月も半分以上過ぎてしまって、今さら、「あけましておめでとう」なんて雰囲気じゃありませんねえ。

 ではありますが、まあ今年もこのブログでは「うただまの経巡り」をめぐって、動画も交えながら、様々に音、音楽をが共有されていくシーンを報告していこうと思うので、引き続き、よろしくお願いします。

 

 大友良英著「学校で教えてくれない音楽」(岩波新書)を読みました。

 いくつかの音楽シーンの実況中継のような記述があって、それを補うための動画も岩波新書のHPから公開されています。

 このような音楽シーンで、大友さんは、当然ですけど、初めから目的や方法を決めて音楽するんじゃありません。参加者の気持ちや、実際にやってくることを見極めながら、全身で応じていく、そうすると思ってもみなかったことが起こって、それが面白かったり、楽しかったり、美しかったりする、そういう音楽する体験をしていく話なんです。

 

 まあ、僕も似たようなことはやってきていて、ものすごく共感しました。それも、大友さんのミュージシャンスピリットが響いてるのが、ビンビン伝わる。何だか、自分のやってきたことにも「いいね!」をもらえたような気がしました。

 

 場所があって、オアイテがいて、面白そうな楽器があって、つい鳴らしてみたくなるよう気分になれば、音楽は始まる。始まれば、その音に惹かれ、導かれ、自分が音になっていく、そういうプロセスが音楽するという体験なんだと、つくづくと思いました。

 

 僕もそんなシーンがビデオにはある筈なので、またぼちぼち公開していこうかと思います。

 

2つの講演  その2、伊賀音楽療法研究会での勉強会

 三重県の伊賀地区は、音楽療法推進の先進地域で、定期的な音楽療法講座が継続され、先般僕が講師を務めた12月18日は、なんと第134回でした。積み重ねられた数字に、すごいことだな、と素直に感心しました。

 実は、ここも対面で講演会を開催するのは、久々のことであったとのことです。

 冷たい日で、道路の凍結なんかも心配したんですが、幸い午後は日差しに恵まれました。

 

 僕が伊賀で講師を務めるのは、3回目か4回目くらいかと思います。役員の皆さんとは、長年の音楽療法士仲間として、すっかり顔なじみ、いつと変わらぬ温かいもてなしも受けて、心地よく、参加者の前に立つことができました。

 今回のテーマは、「音楽療法の過程で生まれる物語 ~課題への視点ともう一つの視点~」としました。

 

 音楽療法では、特に専門性を意識すると、目的、方法を定めて、実践し、これを予め定めた目標に照らして、客観的に吟味しようとする、という筋道があります。

 

 音楽療法士の専門的な検証を否定するつもりは毛頭ありません。でも、それはそれとして、現場では思いも寄らない、面白いことがいっぱい起こってくる、そこを紡いでいく視点も、実は意味があるんじゃないか、ということで、いくつかの事例を動画を交えて紹介しました。

 

 ここは、音楽療法講座ですから、実際に音楽療法に取り組んでいる人たち20名ばかりのご参加がありました。専門家を目指すからこそ、素人の視点に立ち返って、素直に面白がったり、がっかりしたり、びっくりしたりする姿勢、そしての背景を探る気持ちは、大事なんじゃないかと、つくづく思います。

 僕が、著書「うただまの経巡り」で描いた物語、そういう視点から、再度ご自身の活動を振り返っていただければ、面白いこともいっぱい出てくるんじゃないかと、言いたかったわけです。

 

 ここでも3時間、皆さん、ばっちりと熱心に話を聞いてくださいました。何より、久々に対面での講習会が実現したことに、スタッフの方が安堵し、喜んでみえたこと、僕も同じ気持ちで、「ああ、みんなが普通に集まれるのは、ありがたい場なんだなあ」と嬉しく思いました

 

2つの講演  その1、ご高齢の身体障がいのある方々とのセッション

 感染症拡大予防ということで、人が集まって講演会をすることもすっかりなくなっていましたが、この12月は2つの講演会で講師をさせてもらいました。

 

 まず、12月7日に、志摩的矢のホテルで開催された、三重県障がい者「ふれあい交流会」(主催は三重県障害者団体連合会)です。僕と同世代か、それ以上の、つまりご高齢の身体障がいの方70名程を前に「くらしの中で、人と音楽する喜び」と題して2時間少々受け持ちました。

 

 前半は、おなじみ「エール」の動画などを紹介し、定期的に音楽で集う機会があると、それは例え月1回、あるいは数か月に1回の活動であっても、日常の暮らしに彩りが出てくる、また発表の機会があると、それが生きる張り合いにまでなっていく、というようなお話をしました。

 聴衆になってくださった皆さんは、とてもまじめに話を受け留めてくださり、動画も食い入るように見つめ、あってでもこっちでも温かいリアクションに包まれました。

 

 後半は、模擬セッション風に、10名ばかりの方に交代で前に出ていただき、楽器を使ったやり取りや音遊び、そして合奏などを試みました。

 最初は、「わしは音楽は聞くのは好きやけど、音痴やもんで・・・・」という、お定まりの遠慮もあったんですけど、そのうち、熱中して、結局は会場一同盛り上がって、終わることができました。

 

 全員が初対面でした。しかし、熱心に話に耳を傾ける姿から、皆さんの日々の真面目で一所懸命な暮らしぶりまでが、想像されました。よい出会いに感謝しています。

 そして何より、直に眼差しや息遣いも感じて、お話させてもらえること、また一緒に楽器を打ち鳴らして通い合う時間を持てること、当たりまえのことなんですが、今更ながら幸せに思いました。

 

お知らせやら日々の想いやら・・・

このブログに書き込むのは、実に5年ぶり以上のことです。

実際の音楽療法の活動は、若く有為なスタッフに引き継いでもらい、その分、今までのあれこれを振り返ったり、考え直したりしています。

 

このHPもリニュアルして、気分も新たにしております。

みなさん、改めまして、どうぞよろしくお願いします。