「うただま」の経巡り

 今年の5月に「『うただま』の経巡り」という本を出版してもらいました。

 僕は、学校の教師から音楽療法士になって、実に様々な人々と、多種多様な状況下で音楽してきました。まあ、望んだことではあるのですが、こんなふうに多彩に活動を継続でき、その都度、たくさんのことを学んでこれたことは、想像以上です。

 そんなオアイテとのエピソードを、そうですね25年、いや、30年くらいを振り返って、見渡してみて、物語風に描いてみたのが、この本です。

 

 ベースになる活動の報告の要素も小さくないのですが、僕が描きたかったのは、事実の集積の奥というか、裏というのか、あるいは底とでも言えばよいのか、とにかく「目に見えて」、ということではない、オアイテとのやりとり、葛藤もあれば戸惑いもあり、そして喜びなんです。その、「人と音楽する」喜びを、この本では、全面に押し出して、書いてみました。

 

 ですので、この本を一言で言うならば、僕がオアイテと重ねた音楽の時間、そこから生まれるというか、にじみ出るというか、そういう音楽の喜びの本だというわけです。

 

 読んでいただいた方からは、様々なご感想もいただいています。

 差しさわりのない範囲で少しずつご紹介もしていこうと思います。