過ぎ行く10月

 大晦日でもないが、この10月を振り返ると、なかなかにいろいろとあった。9月末に痛み出した腰痛は、10年ぶりくらいの重症で容易に立ち上がれず、トイレに行くのにも杖をついた。1時間起きていればまた横になるという半病人とまではいかないものの、3分の1病人くらいの生活を2日ばかり経験した。まる1日の仕事をキャンセルもしたが、これはフリーになって16年間、初めてのことである。

 とまあ、大げさな書き出しだになってしまったが、恐る恐るの仕事から10月6日には完全復活をした。カイロプラクティックなる施療にも通い始めた。これで血圧点検の内科、歯科、とまあ、通院のためのカードで財布がかさばってきた。なるほど、老齢年金の支給も始まるなど、おじいさんらいし暮らしぶりである。

 そうこうするうちにも、普段のセッションを行い、村井楽器のピアノ講師の先生方に音楽療法プロジェクトで進んでいる現在を紹介するプレゼンテーションをしたり、本年度も取り組まれることになった「ライブスペース勢の!in明和」の会議などもあった。僕の願いが一つ一つ形に成っていっているのである。

 

 そこへ、10月17日、福島大学の杉田先生、名古屋芸大の伊藤先生がわがゲストハウスを訪ねてくださった。二人はご夫婦で、賢く、かわいい上品な男の子を伴って、かねてよりの約束が果たされたのである。

 遊びに来ていただいたというよりは、お二人がほかの仲間の先生ともども、コミュニティで実践される音楽活動の調査ということで、僕のこれまでのことに関心を持っていただいたというわけで、光栄の至りというべきである。

 僕が感じ、行い、振り返りまた考え、そして周りに様々に揺さぶられつつ過ごしてきた、おそらく20数年の軌跡が、大雑把に話題になり、至福の時間が過ぎていく。僕にとって幸せなおしゃべりの時間が、次へのステップにつながる何かが生み出される、そういうことって、本当にあるような気がしたのは、杉田先生たちの誠実で聡明な受け止めが実感されたからに他ならない。

 そして、18日は、72回目のライブスペース勢の!、杉田ファミリーはこの取り組みを会場準備から立ち会ってくださり、リハーサル、本番のパフォーマンスを大いに楽しみ、この面白取り組みを大きく評価して帰っていかれた。

 

 10月も下旬に入る。僕が関わる複数のバンドのステージのためのあれこれもある。また現在企画中の講演会などのイベントの準備も今が正念場。

 

 そして、10月31日にはあの新倉タケオさんが、再びやってくる!!

エールと11月1日の明和音楽祭で一緒にステージに乗ってくださるのである。

 

 財布に診察券抱えたおじいさんも、日々あんまりにも充実で、幸せです、というほかない。

 

 ありがとうございます。